師走の十六日


図書館に借りていた本を返却に行ったら、伊勢副隊長が居られた

挨拶をした時、伊勢副隊長がお持ちになられていた本が目がとまって見ていたら、見せて下さった
現世の絵本だそうで、“イエス”や“マリア”など聞いたことのない言葉が並んでいた
伊勢副隊長が『キリストの聖誕祭―“クリスマス”の絵本です』と説明して下さったのだが、 “きりすと”の誕生日が“くりすます”で何故“さんたくろーす”なのかよく呑み込めないでいると、 ひとつ ひとつ丁寧に教えて下さった

“きりすと”というのは現世の宗教の一の神様だそうで、その神様の聖誕祭が行われる日が“くりすます”で、もとは“冬至の祭”がその宗教化されたもの…とやはりよく解らないことが多かったのだが
最後に伊勢副隊長は“くりすます”は 大切なひと や 大好きなひと と一緒に過ごして、一緒にいられることを喜び合い感謝するという日でもあるようだと言われていた
『伊勢副隊長は何方とお過ごしになるのか』との質問はやはり不躾であっただろうか…真っ赤に頬を染められて、必死にそのような存在の否定をしていらしたが…



邸へ戻ると何故か庭で一番大きな松の木に林檎が数十個吊るされていた
白頭鳥がそれを啄ばんでいるのを見て、餌台に今朝 餌を入れ忘れたことに気付いた
寒くなってきて食べるものも少なくなってくるだろうから、気をつけなければ