月の光は媚薬
傍らに酒を愉しみながら
縁に腰掛ける私のうえで
揺れ踊る 白い 肢体(からだ)
月の光を纏った肌は
一層白く 透き通り 甘く薫る
「兄…様っ」
私の名を呼ぶその唇に、酒を含んだそれを重ねると
いつもよりも更に 甘い、甘い感覚に酔う
悪戯に、銚子をその白い肢体に傾ければ
冷たい刺激に反応して、甘い吐息と愛らしい非難の嬌声が零れた
「極上の美酒、だな…」
「…あ…っ」
白を滑る雫に舌を這わせ
緩くうえへと突き上げると
仰け反った彼女から散る雫が
月の光に煌いて―この上なく 美しかった
ふたり を惑わせたのは 月
モット?
モドル?