いつまでも余韻に浸るのは性に合わぬ
終わってしまえば、それだけだ
伸ばした足先に何も無い冷たさを感じ、反射的に身体を起こした
小鳥の声が障子戸の向こうから聞こえてくる
傍らに備えてあった間着を身に付けていく 淡々と
其処には何の、何に対しての感情も無い
詰まった空気が嫌で、障子戸を開け放てば、陽の光が寝不足の瞳に染みた
今から自室に戻って着替えなければならない
朝餉もとらなくてはならない
今日 をまた、はじめなければならない
義務めいた考えが浮かび、私はそっと溜息を吐く
乱れた布団のうえには“虚無”が転がっていた
いつもどおりの 何も無い 朝
モット?
モドル?