「終わりにする これで…今回きりだ―…」
ずるり と微かに“終わり”の音をたてながら
私のなかから 私から離れていく白哉兄様の表情は
いつもどおりで
「…終わり…とは……」
「ルキア お前にとっても、…緋真にとっても これは許されざる行為だ…」
―くつり
「…ルキア?」
「…ふふっ、」
膝立ちのまま私を怪訝な目で見ている兄様に覆い被さるように
其の視界を私で占めながら
「…随分、都合が良過ぎるのですね 白哉兄様
心が痛いのは貴方が自分の犯した罪と向き合う覚悟が無いから
今迄 己の欲望のままに、淋しい隙間を埋めるように、私の身体を愉しんだというのに
けれど今なら引き返せると…?」
「―っ」
「それは 無理です」
動けない白哉兄様の唇を舌でなぞる
「私は 離れてあげません 白哉 兄 様」
くす くす クス くすくす
クスくす くす クス くす
クスクス
くすくす…
壊れた 人形の 音が する
モット?
モドル?