「朽木は綺麗だなぁ」

にこにこと、その男は言う
さらさらと、糸の様に長く、雪の様な色の髪に薄桃を散らしながら



「…隊長の方が綺麗です」

ふぃ、と仄かに紅で染まった顔を背けた、彼女の黒絹糸には薄桃色が良く映えた



―髪に桜纏ふ君 格高く いとをかし





をかし

客観的、理知的に見て、風情のある趣や美的なものを表現する言葉






■二人きりの花見の席で褒め合いっこしてたら良い。