いつの間にか、燕の姿を 見なくなった



木々は葉を落とし、

それを巻き上げ遊ぶ風は、肌を刺す冷たさだ





もうすぐ、この見上げる空が

重い 重い 鉛色に変われば、



世界は 彼の人のような
高潔な白に染め上げられる





生けるものは 眠りにつき、

または 次の生の為に、自ら 朽ちていく






この胸を占める 叶わぬ想いも

氷のなかに 閉じ込めて



春に なれば


跡形も無く、溶けて 消えて しまえば、良いのに




置き去りのこころ

何度 季節が移り変わっても






モット?

モドル?