義妹の部屋を訪れると、出掛ける仕度をしているようであった


「出掛けるのか?」
「あ、兄様 その、夕食を恋次達と一緒に…」
「…」

「あの、お知らせするのが遅くなってしまい…申し訳ありません」

黙っている私を恐る恐る見上げてくる瞳には、許可を求める色



私は何も答えず、
その顎に手を掛け、そのまま上を向かせて
「! ふ…ぅっ」

少々荒々しく唇を塞ぐと、いきなりのことに息を上手く吸えなかった所為か
苦しげな声音が微かに零れた



小さな舌を捕えて
深く、更に深く侵食していけば
頬が紅を刷いた様に染まっていく



あと、少し
もう少しで、



次に啄むような口付けで
時折、その艶やかに色付いた桜色を戯れに舌で撫でれば、

「ん…はぁっ、にぃさまっ」

甘えを含んだ言葉が、其処から紡がれる



そろそろ、頃合か―…?




「―これでも、出掛けるか…?」

「―っ…」




牽制の接吻

言葉よりもそれは強力





モット?

モドル?