白い手にひとすじ、紅い線
「血が、出ておる」
「え、あ、」
ルキアは気が付いていなかった様で「紙で切ったのでしょう」と傷口を見ている
「待っていろ、血止めを―」
薬を取り出そうとすると、
「このくらい、大丈夫です」
そう言って彼女は傷口に唇をよせた
「…っ」
思わず ぞくり ときた
紅い舌が赤い血を絡めとっていくその光景は何とも淫靡で
失念していた
猫は肉食
喰われる立場はどちらだったか
そう ぞくり と考えが過った
モット?
モドル?