刃が、外皮の抵抗を感じ
其のまま滑らせば、白の刀身に赤が伝い
そして、奥へ奥へと肉の狭間へ呑み込まれ
硬い手応え、骨をも砕く
最期の断末魔(なきごえ)に遅れ 降ってきた
赤黒い雨を頭から浴びながら
私は痛覚も嗅覚も聴覚も視覚も感覚も、総て機能が停止したように
ただ、自分の掌を見つめる
あと どれくらい,此の手が染まれば
貴方は私の存在を認めてくれるの―…
モット?
モドル?