重ねていたからだを離し、夜具に身を横たえる
少女は未だ現(こちら)には戻って来れていない様だ
涙で揺らめく瞳はぼんやりとしていて、美しい
髪を一撫でし、それを覗き込めば
満たされた己の顔が映りこみ
そして直ぐに、自嘲の表情に変わった
ただその瞳を一瞬、支配しただけで
それだけで、彼女の世界の全てになった様な錯覚を起こすのは愚かなこと
他のものが それ に映りこまぬ様に
どんな些細なことでも、私の独占欲は彼女を外界へ触れさせぬ様に常に画策しているのだ
鎖より
首輪より
強靭な牢より
それはとても厄介な
モット?
モドル?